概要
- 山域/ルート
-
- スイス・ツエルマット/マッターホルン(登頂成功)
- フランス・シャモニ/モンブラン(テートルース小屋、日帰り往復)
- 期日
- 2012年7月27日(金)~8月11日(土)
- アトラストレックのツアーに参加
- 参加者
- 文岳、TK (2名)
画像
ツエルマット
トレーニング山行(リッフェル・ホルン)
ガイドとのお試し山行はブライトホルンを予定していたが、
雪の為、場所が変更になり、リッフェル・ホルンになった。
元(ブライトホルン)は高所、雪上歩行、岩の技術を見る予定だったが、
リッフェル・ホルンは岩場だ。
ツエルマットの鉄道駅でガイドと合流し、現地で各パーティーに分かれた。
そんなに難しい事はやらずに岩っぽい所を歩くのだろうと思っていたが、
ちゃんとした岩のルートを登った。
4級位のルートだった。ホールド、スタンスは豊富にあるが、高度感があった。
体の大きなガイドと同じムーヴは取れない場合は自分なりのムーヴを取った。
マッターホルン
マッターホルンはスピード勝負。
落石の危険があるので明け方出発し、昼頃までにヘルンリ小屋に戻ってくる。
途中、休憩する場所はほぼ無し。
装備の軽量化、長いルートのスピードが重要。
ロープウェイでシュバルツゼー展望台(2583m)まで行き昼食。そこから歩き始める。
マッターホルンの姿が大迫力で迫ってくる。
あの山頂まで本当に行けるのか・・?ちょっと不安になる。
が、何とかなるだろう。
前日、ガイドと打ち合わせ。
ヘルンリ小屋は少しの物ならデポできた。
出発は夜明け前 4:00。
小屋の中に集まり、ガイドと一緒になり、一斉スタートする。
暗いのでヘッドランプを点けて歩く。
下部は迷路の様。突然曲がったり、登ったりする。
道標も目印も地形的な特徴もほぼ無し。
中盤からアイゼンを着ける。
途中、ソルベイ小屋があるが、鍵がかかっていて使用不可。
上部は太い固定ロープ有り。
1箇所、足が着かず腕力だけでロープを引く所があった。
山頂は絶景。モンブランも遠くに見える。
山頂は狭いがみんなで喜び合い、少し休憩。
下からは続々登ってくる。
ルートは狭いので、登る人と下る人がどちらか待たなければならない。
下りは何箇所か懸垂下降した。
昼頃にヘルンリ小屋に戻る。
シャモニー周辺
ロープウェイ、バス、鉄道で色々な所に行ける。
- エギューディミディ(Aiguille du Midi) / ロープウェイで3777mの山頂駅まで行ける。展望は絶景。モンブランも見える。
- Planpraz/Brévent展望台 / ロープウェイ。シャモニの街とモンブランが一望できる。
- メール・ド・グラス(氷河)
- Grands Montets / バス、ロープウェイ。上部は岩場だったので行かなかった。ずーっと下ると氷河に出られる。
モンブラン(テートルース小屋)
モンブラン登頂は土砂降りのため断念。
この年はグーテ小屋の改修のため、収容人数がいつもの年よりかなり少ないらしい。
予約取るのが大変だった。
天候回復したので、テートルース小屋まで日帰り往復する。
今まで天候悪化で登れなかった人が大勢登っている。
テートルース小屋手前は氷河になっているのでアイゼン使った。
テートルース小屋は大きくてきれい。
中で休憩。コーヒーを飲む。
装備
マッターホルン | モンブラン | メーカー | 製品 | 所感 | |
---|---|---|---|---|---|
靴 | ● | ● | SCARPA | Triolet Pro GTX | 軽量。岩場も登りやすい。つま先のグリップ良好。 |
靴下 | ● | ● | |||
アイゼン | ● | ● | Grivel | Air Tech New Classic | |
アタック・ザック | ● | ● | Mont-bell | バランスライト30 | 軽量。アタックだけなら20LでOKだが、アタック以外の物を入れるなら30Lくらいがちょうど良い。 |
ピッケル | × | ● | CAMP | アルミ製 | 軽いが氷に刺さりにくい。マッターホルンでは不使用。 |
ヤッケ | ● | ● | カモシカ | Type 3 | |
防寒着 | ● | ● | Mont-bell | クリマプラス200 ベスト | |
目出帽 | ● | ● | |||
手袋(厚手) | ● | ● | Black Diamond | ミッドウェイト | |
オーバーミトン | ● | ● | カモシカ | ||
スパッツ | × | ● | カモシカ | マッターホルンでは不使用。 | |
ハーネス | ● | ● | Black Diamond | クーロワール | 軽量。マッターホルンのガイドも使用していた。 |
安全環付カラビナ | ● | ● | Black Diamond | ロックロック/ツイストロック | |
ヘッドランプ | ● | ● | Black Diamond | スポット | |
予備電池 | ● | ● | |||
ヘルメット | ● | ● | PETZL | ELIOS | |
サングラス | ● | ● | |||
日焼け止め | ● | ● | |||
行動食 | ● | ● | |||
水筒/テルモス | ● | ● | テルモスを持って行ったが、使わなかった。ペットボトル(500mlを使用)。ガイドの指示は水:1L。 | ||
カメラ | ● | ● | |||
ザイル | × | ● | |||
シュリンゲ | × | ● | |||
カラビナ | × | ● | |||
ビレイ具 | × | ● | |||
GPS | × | ● | GARMIN | Foretrex 401 | 活用しなかったが、高度計としては役立った。 |
地図 | × | ● | |||
コンパス | × | ● | |||
ツエルト | × | ● | アライテント | スーパーライト・ツエルト1 | |
ガス・コンロ | × | ● | |||
ガス・カートリッジ | × | ● 現地調達 | シャモニにて購入。日本の物よりサイズが少し大きい。 | ||
コッフェル(小) | × | ● | snow peak | チタンパーソナルクッカー | |
筆記用具 | ● | ● | |||
お金 | ● | ● |
行程
予定 | 天候 | 行程 | |
---|---|---|---|
7月27日 | 成田→チューリッヒ→ツエルマット | 雨の降った跡 | ツエルマット着は日本時間で夜中。眠かった。 |
7月28日 | ゴルナーグラード | 雨後、曇 | 鉄道でゴルナーグラートへ。雨。散歩。 |
7月29日 | ブライトホルン | 曇 | 雪の為、予定変更。リッフェルホルンで岩登り。 |
7月30日 | ヘルンリ小屋 | 晴れ、時々曇 | ツエルマット→シュワルツゼー→ヘルンリ小屋 |
7月31日 | マッターホルン→ツエルマット | 晴れ、風弱し。 | ヘルンリ小屋→マッターホルン→ツエルマット |
8月1日 | ツエルマット | 晴れ、風有り。 | ロープウェイ→クラインマッターホルン |
8月2日 | ツエルマット | 曇り、時々晴。 | ツエルマットから鉄道でユングフラウ往復 |
8月3日 | ツエルマット→シャモニ | 曇り、時々晴。 | ツエルマットから鉄道+バスでシャモニに移動。フランスへの国境越えはフリーパス。 |
8月4日 | シャモニ | 晴、時々曇り。山は雲の中 | ロープウェイ→エギューディミディ |
8月5日 | グーテ小屋 | 雨 | ロープウェイ・ベルビュー往復。当初、ロープウェイ運休。土砂降りにて敗退。 |
8月6日 | モンブラン→シャモニ | 曇。11:00頃から雨。 | モンタンヴェール鉄道でメールドグラスへ。雨で即敗退。 |
8月7日 | シャモニ | 晴 | ロープウェイ・ベルビュー→鉄道・モンラシャ駅→テートルース小屋 (往復) |
8月8日 | シャモニ | 晴 | ロープウェイ・LE BREVENT。下りは歩き。 |
8月9日 | シャモニ | 晴 | ロープウェイ・LES GRANDS MONTETS→Pte Aig Verte(プチ・ベルト)敗退→氷河を下る→ロープウェイ・Lognan駅 |
8月10日 | シャモニ→ジュネーブ | 晴 | シャモニ(車)→ジュネーブ→飛行機→チューリッヒ→日本 |
8月11日 | 成田 |
参考図書
行く前に買っていれば大変参考になったが、シャモニーの本屋で買ってきた。
MONT-BLANC easy ascents and glacier hikes
Mont Blanc 4810m 5Routes to the Summit
WALKING on a GLACIER 雪原、氷河歩きの技術書
まとめ
マッターホルンはガイドと一緒でないと登山はほぼ無理だと思う。下部が迷路のようになっているので、ガイドのスピードで行くのは無理。
岩登りの技術は少しあれば、あとは体力、スピードが重要。
モンブランは雪原歩行の技術(ザイルワーク)があればガイド無しでも行けると思う。