はじめに
リーシュとは別の落下防止用のピッケル・バンド、落下防止が必要な状況もあります。
従来のデメリットである「雪崩に埋まった時にピッケルが引っ掛かる」を解消した方法(強い力で分離する)にしました。
メリット
- 落下防止になる。具体的にはハシゴ等でピッケルを手放す時、斜面で両手で作業する際にピッケルを刺す時、等。
- あえてピッケルを落下させて歩きながら両手作業ができる。手袋をはめる等。
デメリット(従来)
- 雪崩に埋まった後、掘り出し体を引き上げる際にピッケル・バンドが引っかかってしまう事がある。
- 斜面滑落時にピッケルを打ち込めず、ピッケルを手放した場合、ピッケルが体に当たりケガする事がある。
改善点
- 衝撃がかかった時にピッケルが体から切り離すようにした。
- リーシュの延長に接続するのではなく、ヘッドに接続した事によりバンドを足て踏まないようにした。うっとうしくない。
仕様
- 元々の目的は落下防止なので、ピッケルの落下や引っかかり等では外れない。
- 雪崩は滑落等でピッケルに衝撃がかかった時に切り離す。
- バンドは邪魔にならない長さ。
- ピッケルを上方に目いっぱい伸ばせる。
- 切り離しは自在に行える。
- なるべくシンプルにする。
製作
材料
- バックル 幅20mm NIFCO TSR-20
- ロープシュリンゲ Φ3mm
- テープシュリンゲ 幅15mm
作り方
検証
バックルの外れる強度を試しました。
構造物から吊り下げて体重を乗せて力を加えました。
結果
強い衝撃でバックルが外れるのを予想していたが破損した。
体から切り離す事はできるのでOKとする。
しかし、実を言うと実際雪崩時に切り離しができるか検証できていない。
自分で雪崩に巻き込まれる訳にもいかないしね。
が、従来のカラビナよりずっといいと思う。
注意点としは経年劣化で強度が落ちる事です。3,4年経ったら交換をお勧めします。