初めに
5月の長期連休(GW)の雪山、北アルプス。楽しいですね!
この時期の雪山について、いろいろ気を付ける事を紹介します。
注意点
気温・気象条件の変化
晴れれば半袖でも汗をかく程暑くなり、天候悪化すれば風雪強く冬山装備が必要な程寒くなります。
気候、気温の振れ幅が大きいのがこの時期の特徴です。
1日の中でも夜、朝は雪が凍る程寒いし、昼は暖かくなる時もあります。
降雪は有りますがラッセルする程積もる事は無い(自分の経験では)です。
雪よりも雨の方が厄介です。濡れて体が冷えてしまいます。
また、濡れた衣類、靴、テント等は夜に凍り付いてしまいます。
日焼け対策
5,6月は1年で最も紫外線が強い時期です。
なおかつ、雪面からの反射もあります。
日焼け対策が不十分だと、皮膚が赤く腫上がり、その後ボロボロにむけてしまいます。
日焼け対策は非常に重要です!
とここまで云っても初めて行く人は日焼け対策をナメて酷い事になる人が後を絶たちません・・・
日焼け止めはちゃんとぬりましょう。薄過ぎると効果がありません。
忘れがちな個所は頭皮、唇、耳、腕、手の甲等です。
頭皮はバンダナを巻くか、mont-bell ステンレスメッシュ キャップがお勧めです。メッシュなので涼しく、首の後ろも覆えます。
唇はリップスティックを塗りましょう。
晴れると暑いので半袖になりたくなりますが、薄手の長袖で日焼け対策をした方が良いです。
また、雪目防止のためのサングラスをお忘れなく。
雪質の変化
1日の中でも朝は凍っていて硬いですが、日が高くなるに連れて雪が緩みます。
このため、足場の雪が崩れて転倒、滑落等の事故が起き易くなります。
急斜面のルートでは注意が必要です。
また、雪が緩んでくると落石が発生し易くなります。
朝の凍った雪面ではアイゼンが必要になります。
雪が緩んでくればアイゼンは不要ですが、日の当たらない場所では凍ったままの個所もあるので場合によります。
地形的に日が当る南側と日が当らない北側では雪の緩み方に差があります。
急斜度の雪面ルートは雪が硬い条件の方が危険度は低くなります。
雪崩
発生するのはブロック雪崩です。表層雪崩はこの時期は起きにくいです。
雪面には至る所に亀裂が入っています。
いつ崩れるか分からないような個所があるので注意です。
笹の上に雪は滑り易いので、塊が大きくても突然滑り落ちる事があるので注意です。
谷筋には雪崩た跡(デブリ)が有ります。再度、雪崩る危険があるので、デブリには近づかない、もしくは素早く通過するようにします。
スノーブリッジ
赤ラインが危険域。
雪渓の下部が融けて橋状態になったのもをスノーブリッジといいます。
融解が進んだり、荷重がかかると突然崩壊するので、危険です。
通過は止まらずに静かに素早く通過しましょう。
また荷重がかからないように一人づつ渡りましょう。
赤ラインが強度が弱いので危険域です。
水分補給
晴れると暑いので水を多く摂ります。行動中、2L近く飲む事もあります。
寒いと保温ボトルの熱いお茶がありがたいです。
幕営地に水場が無い事が多いので、雪を融かして水作りをします。(涸沢は水場有り)
冬の雪と違って重く融けやすいですが、必要な水の量が多いので、結構燃料を使います。